シエスタの小麦作り&素材選び

~小麦作り~

「畑しごとの奥深さを感じて、パンづくりの面白さを知る!」

シエスタでは横浜産の小麦以外にも、近くの町田市で無農薬で小麦を作る「あした農場」と提携して、シェフ自ら小麦作りにも参加しています。
小麦の生産量自体が少ないので、商品としてお店に通年並べることは難しいのですが、限定商品として販売しております。
(現在、採用難による人手不足のため小麦作りは中止しております。無農薬小麦はあした農場さんにお願いして作っていただいてパンを作っています。早く再開できる日が来ることを心待ちにしています!)

【小麦の種まき】11月初旬

まず畑に鍬(くわ)で畝(うね)を作ります。畝とは種をまく種床になる場所です。この作業が重労働です。
今は普通は機械を使いますが、昔はすべて手作業です。みな汗を流しながらの作業です。

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作った畝に灰をまきます。小麦の肥料になります。

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種を20粒ほど2~30センチ間隔でまいていきます。種の上に土をかけて土を踏み固めたら種まき終了です。

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【発芽】12月中旬

小麦が芽を出しました!
雨上がりの非常に寒い日だったのですが、かわいい新芽がしっかりと生えていました。

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【麦踏み】1月下旬

芽が出て間もない小麦の若草を踏んで固めていきます。
そうすることで霜柱と一緒に持ち上がった根を土に固定して根つきをよくする作業です。
両足で麦を踏んでいきます。冬の間に2~33回行います。

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【草取り】3月下旬

麦踏みの時に10センチに満たなかった小麦がこんなに大きくなりました!
草取りは、小麦の周りにある雑草を土ごととって、小麦の根のあたりに土を集めることをいいます。
専用の道具で草の根を切り土を集めて根の周りに盛るように土を集めます。こうすることで小麦が倒れづらくなります。

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【収穫】6月中旬

収穫前の小麦畑です。ナンブ小麦

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収穫した小麦を束ねて天日干しにします。
半年ほどエージングして使用します。

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【脱穀】8月中旬

乾燥させた小麦を足踏み式脱穀機で脱穀=穂から小麦粒を外す作業を行います。

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一回目の脱穀が終わったら粗いふるいでふるいます。

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これを「とうみ」という道具にかけます。↓とうみ
ハンドルを回すと風が起きます。ごみと小麦に風力で分別していきます。

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この作業を2~3回繰り返します。この状態で約半年ほどエージング(熟成・乾燥)させて、みがき(精米ならぬ精麦)をかけてようやくパンに使用できます。
パンを作るための小麦を収穫するために種まきから脱穀まで長い時間と手間暇がかかりますが、こうして時間と労力をかけて収穫した小麦には愛おしささえ感じてしまいます。

【パンつくり】2月下旬

あした農場の小麦だけでパンを作りました。
小麦を石臼で全粒粉にします。そこに0.2%のイーストと塩、水に天然酵母を少々添加して、一昼夜冷蔵庫で冷蔵長時間発酵させて作りました。
95%無農薬の全粒粉で作ったこのパンは、非常に濃厚でありながら77%という高加水のため適度に食べやすいパンになっています。
今年はどんなパンを作ろうか…こうご期待!

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~素材選び~

「子供や家族が安心して食べられるパンを作る。」

わが家には中学生と小学生の子供たちがいます。
みんなシエスタのパンが大好きです。
家族、そしてシエスタのパンを買いに来てくださるみなさんに、安心して食べられる食材を使用することをモットーにパンを作りたいと考えています。

シエスタではこんな食材を使用しています。

*今シーズンの北海道産ライ麦は供給不足のため入手困難な状況にあり、来シーズンの収穫までの間、外国産を使用いたします。


*通常の小麦粉やオーガニック・無農薬以外の食材も使用しています。詳しくは店員におたずねください。

「季節感のある食材を選び、安全性の高まる下ごしらえをして、理にかなった調理を施す」ことで安全性を高めるよう心がけています。
詳しくは『ひと手間30秒・農薬・添加物を消す安全食事法』増尾清・静山社文庫
『毒だし粗食レシピ』主婦の友社・等ご参照ください。

*放射能検査-必要があると判断された場合NPO法人「放射能測定フードベース23」に検査を依頼